日本300名山を完登 岐阜市の81歳、喜び最高峰 [日本百百名山]
国内外の山々や断崖絶壁に挑み続ける岐阜市の女性登山家高橋禎子さん(81)が先月、福島県の会津朝日岳(1624メートル)に単独で登り、日本山岳会が選定する日本300名山を完登した。初の登山から60年超。「自分自身でもよくやったと思う」と振り返りながら、今後も山に関わり続け、山スキーなどを楽しむつもりだ。
19歳の時に登山を始めた高橋さんは、63歳でマッターホルン(4478メートル)、66歳でヒマラヤ山脈のアイランドピーク(6189メートル)を制覇。74歳の時には北海道上川町の層雲峡で高さ60メートルを超える凍った滝12本すべてを制覇するなど、円熟の技術で次々と偉業を成し遂げてきた。
つらい時期もあった。
山に向かう高橋さんを長年応援し、共に山スキーを楽しんだ夫達雄さんが2004年に急死した時だ。落ち込んだが、それでも「くじけちゃいけない」と自らを奮い立たせる。四十九日法要を終えた後、夫の写真に手を合わせて、張り裂けそうな心で山に向かった。2年後には国際山岳ガイドの友人中山茂樹さんも山の事故で失った。
先に逝った山仲間は少なくないが、追悼するように登り続けた。
「連峰を端から端まで縦走するのが好き」という高橋さん。日本100名山に挑んだ際、周囲にある300名山の山にも登っていたことに気付き、
全山制覇を決意した。
2011年6月の北海道・大千軒岳を皮切りに、登り残した山を北から順に征服。同年末に299山目となる鹿児島・桜島を制覇、同年7月の豪雨災害で林道が流出した会津朝日岳だけが残った。だが13年、別の山に向かう際に不慮の事故に遭遇。
通院生活を余儀なくされ、完登は半ば諦めた。
今年になって会津朝日岳への登山ルートが再開されたことを知り、気持ちが再燃した。満身創痍(そうい)の体を鍛え直し、
針治療も受けながら9月22日、
2日掛かりで登りきった。
岐阜県山岳連盟の木下喜代男会長(70)は「300名山を全て登るには大変な労力が必要。この年で情熱を持って達成されたのは素晴らしい」とたたえる。高橋さんは「300名山を完登した女性は私が最高齢では。
運があればこそ頂上までたどり着くことができた」と感謝し、「今後はリハビリに専念して、夫と楽しんだ山スキーに復帰したい」。
まだまだ意欲を燃やしている。
岐阜新聞社
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151003-00000752-gifuweb-l21より引用
2015-10-03 18:34
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